元恋人の甘い痛み【完】
「優里!」
雷牙の名を呼ぶ声に振り向く事が出来ない。
私は二人がイチャイチャするのを見る為に此処へ来たんじゃない。
ただ、鞄を取りに来ただけなのに、どうしてこんなにも苦しくならなきゃいけないの…。
「…優里?」
「…隼人」
「久美(くみ)の後を追って来たんだが…久美の昔の男って…お前の男?」
「…どう言う事?」
隼人は雷牙と女性の元へと、駆け寄った。
「久美!」
「は、は、隼人…」
これってどう言う事?
彼女は隼人の彼女で、雷牙の昔の女?偶然って凄いわね。