元恋人の甘い痛み【完】

南館に着くとジュエリーショップへと入った。


またこんな、いかにも高そうなお店じゃなくていいのに。


「好きなのを選んだらいい」

「そんな事言われても…こんな高いもの選べない」

「だから、金じゃないって言ってんだろーが」


雷牙は私の額に軽くデコピンをした。


わかってるけどなんだか悪くて。


『いらっしゃいませ。どのようなものをお探しでしょうか?』


店員が此方へ来て声を掛けてきた。


「あ、えーっと…」

『お客様はシンプルなものがお好みですか?今身につけてらっしゃるものがシンプルなものなので』

「は、はい」


雷牙に助けを求めようと視線を送るも軽くかわされた。


雷牙ーーー!
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