*君の全てを愛してる*
如何やら俺の言葉は前原には聞こえなかったみたで、
そのまま屋上を出て行った。



その後、俺は呆然と立ち尽くすままだった。




「高・・・森・・・?」






意味が分からず、
俺はぽつりとそう呟いた。





「あ、俺・・・」
「高森の様子見に行こうと思ってたんだっけ」





「・・・」

「っは・・・」
「馬鹿みてー」





如何して俺がこんな事言われたのかだいたい理解が出来た。






きっと"俺の事"が高森に知られたんだ。




「だからか」
「高森に近づくなって・・・」










心底笑えた。









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