私の恋人は布団です。
 修一はニコニコしながら延を連れて歩いた。

 雑貨屋,本屋,新しいショッピングセンター。

 延は不思議に思いつつも,修一に着いて行った。


 そうして,随分と歩いてからショッピングセンターに入っていたカフェに入った。


「……先輩。何かあったんですか?」

「無いよ?」

「そう,ですか……」


「あぁ。そう言えば,先輩って……延ちゃんが高校に入ってからの呼び方だね」


「そうですね」


「敬語もだ。……どうして?」


「あの学校で先輩を前みたいに呼んだり,タメ口なんてきいたら睨まれるよ……,っと。睨まれます……から」

「いいよ,別に気にしなくて」


「気にしますって。隠れファンも居るし……」


「文句なんて言わせない様にしたらいい」


「え?」


「延ちゃんが俺の彼女になったら良いんだよ」
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