奇妙な関係 ～オスとワタシの奮闘記～

お粗末者と鉢合わせ

「はぁー……」



ベッドに寝っころがり、天井を見つめ溜息が零れた。


春ちゃんが居なくなってかれこれ一週間が過ぎた。


何処いっちゃったんだろう……。


いつもは人の事御構い無しにそばに居るくせに。


いる事に慣れてたからなんか……。



「寂しい……」



ん？


私今なんて言った！？


寂しいって言わなかった！？


寂しいって何よ。


元の平穏な生活が戻ってきたんだからこれでいいじゃない。



「ニャー」



さっさまでベッドの上で包まっていた春美ちゃんがすり寄ってきた。


柔らかい毛が頬に当たって気持ちがいい。



「私には春美ちゃんがいるもんね」



体を起こしベッドの上に座り、春美ちゃんを両手で抱き上げた。


首元をクシュクシュ撫でると、目を閉じて気持ち良さそうな顔をする春美ちゃん。


可愛すぎる。


まさに癒し系ぃー。


顔を近づけると頬っぺたをペロペロ舐められた。



「春ちゃん、本当に何処に行っちゃったんだろうね……」

「にゃぁー」



呑気な鳴き声にガクッとなった。


もういいや。


考えてもわかんないし、寝よっと。