『主夫』だって『恋』してますけど何か?
<優Side>
カランカラン・・・・
車を停めバーの扉を開けるた優。
すると店内の男性客が
優をマジマジと見つめだす。
そんな優に嬉しそうに
駆け寄ってきた和樹。
(・・・・・良かった。いつもの和樹だ。)
昨日、車内で元気が無かった和樹。
優はなんだかホッとした。
「優さん、カウンターで
茜さん待ってます。」
「・・・うん。」
(・・・・和樹のバーテンダー姿
久しぶりだな。)
黒いワイシャツに赤いネクタイ。
髪も少しワックスで整えている。
いつもカジュアルな格好でいる
和樹が少し大人に見えたので
優は戸惑いつい冷たい返事をした。
「和樹君〜オーダー!!」
「あっすみません!」
女性客が優を嬉しそうに
案内していた和樹に
ちょっと怒り気味に呼んだ。
呼ばれていたのに
優が来たので忘れていた様子だ。
「和樹君〜♪」
その後も女性客が和樹を呼ぶ声が
次々と優の耳に届く。
皆名指しだ。
(・・・・・何で皆、和樹を呼ぶわけ?)
優はちょっとムッとした。
「なんか、和樹人気者じゃない?」
和樹がカウンターに来ると茜が言った。
「昨日からちょっとだけ・・・・」
和樹は遠慮がちに答える。
「だってよ〜優!
和樹狙われちゃうよ〜!」
「別に。いいんじゃない。」
本当はムッとしているのに強がる優。
ちょっとだけ優の反応に
期待をしていたらしい和樹は
冷たい優の様子にガッカリとした。
カランカラン・・・・
「いらっしゃいませ。」
店のベルが鳴り、ガッカリしていた和樹が気持ちを
切り替え挨拶をする。
(・・・・・知り合い?)
入口を見た和樹は微笑み頭を
下げたので、その人物を確認した優。
フンワリとしたワンピースを着た
可愛らしい女性が少し顔を赤らめ
和樹に頭を下げていた。