『主夫』だって『恋』してますけど何か?
藤堂は社内でもモテる。
180はある身長に、
整った甘いマスク。
落ち着く低い声に
完璧な仕事ぶり。
優はずっと藤堂を尊敬していた。
他の男達と違い自分を
厭らしい目で見てきた事もない。
あれだけモテていれば普通なのか。
優はそう思っていた。
あまり近場には手を出しては
いないが、社内には、藤堂と
体の関係を持った女も数名いた。
でも、自分には何もしてこない。
それで安心していたのに・・・・・・。
優の藤堂への信頼は今この
オフィスで崩されていた。
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「最低・・・・・・・」
身なりを整えオフィスを出た優。
「優!待てよ。送ってく。」
後からオフィスを出て
走ってきた藤堂。
「・・・・結構です!」
そんな彼を思い切り睨みつける。
「・・・・悪かったよ。
まさかお前が処女だったなんて
思わなかったんだ。」
「////////・・・うるさい!」
優は恥ずかしくて、赤くなった
顔を俯かせながら早足で歩いて行く。
優は今まで男性と
付き合った事がなかった。
もちろん男と女の行為も・・・
ギュッ・・・・
「・・・・離して下さい。」
「やだね。」
藤堂は早足で歩いていた
優の左手を握って歩きだした。
「・・・・・・・・・・・」
そのまま無言で歩く二人。
優は複雑だった。
仮にも尊敬していた直属の先輩に
本の数十分前に無理矢理
初めてを奪われたのだ。
しかも毎日働いている職場で。
そんな藤堂と今は
手を繋いで歩いている。