『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「じゃぁな。気をつけて帰れよ。」
藤堂に言われて気付けば
駅の改札の前だった。
「・・・・はい。お疲れ様です。」
繋いだ手が離される。
なぜか少し寂しさを感じた優。
「んな、寂しそうな顔するな。
帰したくなくなる。」
そう言って藤堂は
優のおでこにキスを落とした。
「・・・・ちょっと!
こんな所で・・・////」
駅には終電に近い時刻だったが
それなりに人はいた。
藤堂は笑いながら
手を振って駅から出ていく。
優とは路線が違うから別の駅なのだ。
(なんなのよ・・・・
いきなりあんな事されて・・・・
明日からどんな顔して
会社に行けばいいの・・・)
優は電車に揺られながら悩んでいた。
初めてがオフィスでの淫らな行為
その相手は嫌でも毎日顔を
会わせる会社の先輩。
仕事では出来る女でも
今はただ悩むしか出来なかった。
初めては好きな人と・・・・
なんて甘い事を考えていた
優ではないが、幸せを感じた
時間ではなかった。
それでも感じてしまった自分が
情けないと悔やむ優。
この日はなかなか眠りにつけなかった。