『主夫』だって『恋』してますけど何か?


-----一ヶ月後


会社の食堂にて・・・


「・・・優さぁもともと美人だけど
最近妙に色気でてきたよね。
男できた?」


社食を食べながらふと
優を見つめ言った茜。


茜は当時の会社で
違う部署で働く同期だった。


「・・・・・・出来てない。」

優は否定した。


「ふぅん。男嫌いだもんね。
優を落とす男、早く見てみたいわ〜」

茜は笑う。



「・・・・・・・・・・・」

茜の言葉に優は目を伏せる。


実は無理矢理抱かれたあの後も
優は藤堂と身体を重ねた。


先輩後輩でありながらも
体だけの関係が続く状態。


付き合っている訳じゃない。


藤堂が望む時にいつも人目に
つかない場所で無理矢理抱かれる。


そんなことを、いくら仲が良くても
茜に言える訳がなかった。



しかも最近は、抱かれる事に
抵抗が全く無くなっていた。


そんな自分も嫌でしょうがない優。



(・・・・・私最低な人間だ。)

毎日、自分を責め続けていた。





「優、これ確認しといて。」


昼食も終わり、オフィスで仕事中
藤堂が封筒を優の机の上に置く。


「・・・・・解りました。」

藤堂の香水の香が鼻につく。



同じ職場で自分の指導係
なのだからごく普通の行動。


しかし、今の優には藤堂が
近付くだけで身が縮まる思いをしていた。


いつ抱かれるか解らない恐怖心。


そして蘇る、今も仕事をしている
この場所で何度も女の声を
漏らした自分への羞恥心。


常に藤堂を意識せざる
えない状況だった。



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