『主夫』だって『恋』してますけど何か?


ガチャ!

「お父さん、どうぞ中へ!
元気な男の子産まれましたよ〜!」

明るい顔で助産婦さんが
中へ呼んでくれた。


マリンを抱っこして、中に入る。



ベットの上で、疲れた
顔しながらも、優しい顔で
腕の中の新しい命に微笑む優さん。



「優さん!お疲れ様です・・・・」

笑顔で駆け寄る。


「ん・・・・・」

普段クールだけど、この時
ばかりはとても嬉しそうな顔の優さん。


「まだ俺似か優さん似か
全然解らないですね。」

顔付きがハッキリしていない
我が子を見ながら優さんに言った。


やばいな・・・・
嬉しくて泣けてきた。



「ないちゃだめでしょ!
ママがんばったんだよ!」

優さんの腕の中のまだぐずって
いる産まれたばかりの弟に
マリンが初めて言った言葉。


俺に言った訳じゃないけど、
慌てて涙を拭う。

そんな俺とマリンを見ながら
優さんは笑った。



この日からマリンはしっかり者の
お姉ちゃんになった。



俺の血を引く子供。



カイトが産まれた日。



それは、優さんが俺の
嫌いじゃない所を知った日。



婚姻届を出してない、優さんと
俺の血を引いていないマリンと
本当の家族になれたんじゃ
ないかと思えた日。




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