『主夫』だって『恋』してますけど何か?
------藤堂肇Side
「・・・・俺と優の子供か」
突然やって来た笹木野と
優の旦那である和樹君の
背中を見送りながら呟く。
仕事の途中だったので
気持ちを切り替え様としたが
頭の中は優の事でいっぱいだった。
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「高松優です。
よろしくお願いします。」
彼女を初めて見たのは
新入社員の挨拶。
「ヒュー♪高松さんかなり美人。
確かお前の担当だろ?藤堂。」
隣にいた奴が言う。
「ああ。」
「うらやましい〜。
俺はあのなよなよした男だぜ?
朝から晩まで、ずっと一緒にいる
事になるんだから美人な
高松さんがいいなぁ〜
代わってくれよ藤堂。
女は面倒臭いから
嫌だとか言ってなかった?」
「・・・気が変わった。」
「げっ。
いきなり新人に手え出す気かよ。」
「さぁ?出来が悪ければな。」
「うわっ藤堂鬼畜!」
他の誰よりも際立って美人だった
彼女に目を奪われない
奴はいなかった。
俺もその一人で、透き通るくらい
白くて綺麗な肌に、整った顔立ち。
長い睫毛に大きな瞳。
長身で細身。
目を伏せただけで色気がある仕種。
彼女の容姿全てが完璧だった。
でも美人なだけで、厳しい
証券会社の営業に根をあげて
すぐ辞めるだろうななんて思ってた。