『主夫』だって『恋』してますけど何か?


冷静になり、オフィスを出て
行った優を慌てて追い掛ける。


「優!待てよ。送ってく。」


「・・・・結構です!」

思い切り俺を睨みつけながら言った優。


「・・・・悪かったよ。
まさかお前が処女だったなんて
思わなかったんだ。」


「////////・・・うるさい!」

優は、赤くなった顔を俯かせ
ながら早足で歩いて行く。



俺はそんな優の左手を握りしめた。



「・・・・離して下さい。」


「やだね。」


罪悪感よりもこの時
勝っていたのは優越感。


どれだけ俺は最低な男なんだろうか。


好きな女を無理矢理抱いておいて
俺が初めての男だと知って
嬉しいだなんて。


「・・・・・・・・・・・」

優と手を繋ぎ、無言で歩く。



嬉しい反面、無理矢理自分を
犯した俺の事を、優が今
どう思っているのかが気になり出した。


優は諦めているのか抵抗せずに
俺と手を繋いだまま、何か考えている。


どこか懐かしむような・・・
悲しんでるような・・・複雑な表情。



それから優は、繋いだ手を
まじまじと見つめた。



「何?男と手を繋ぐのも
初めてとか?」

繋ぐ手を眺める優に
笑いながら聞いてみた。

「・・・・・・違います!」

慌てて否定した優。


(・・・・優って意外と
解りやすい奴だったんだな。)


彼女の少し拗ねたような
反応を見てそう思った。



「じゃぁな。気をつけて帰れよ。」

本当は帰したくなんかはないが
優が使う駅の改札の前で別れを告げる。


「・・・・はい。お疲れ様です。」

優の返事を聞いて、
繋いでいた手を離す。


すると、意外にも彼女は寂しそうに
離れた俺の手を目で追っていた。



「んな、寂しそうな顔するな。
帰したくなくなる。」

そう言って優のおでこにキスを落とした。


「・・・・ちょっと!
こんな所で・・・////」

優は周りを気にしているのか
驚きながら真っ赤な顔で俺を見る。


(やばい、これ以上一緒に
いたら本当に帰したくなくなるな。)


俺はまた失いそうになる
理性を保ちながら、出来る限り
笑いながら手を振って駅から出た。



(優が男を知らなかったとはな・・・・
だからあんなに男を
警戒してたのか。)


普通なら、このま気まずく
なってしまうのかもしれない。


だけど俺はこの時心に決めていた。


優の頭の中を俺で
いっぱいにしてやるって。



・・・・どんな手を使っても。




次の日から俺はほとんど
毎日会社で優を抱いた。


優に快感を覚えさせて、
俺の事を仕事中でも意識するように。


日に日に淫らになる彼女。


それと同時に俺は彼女に溺れていく。



やっぱり優が欲しい。



体だけじゃなくて心も全部。



俺の気持ちは膨らむばかりだった。



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