幼馴染と甘い夏【短編 】
「いってぇ…」
そんなあたしたちの横で、のそりと起き上るケンタさん。
翔ちゃんに引きはがされた勢いで、バランスを崩して転げ落ちたんだ。
「あの、大丈夫、ですか?」
「アリサちゃん、素直に、言いたいことを伝えた方がいいよ。」
あたしの問いには答えずに微笑んでさっきと同じことをあたしに言い諭すと、軽く片手をあげて、その場から歩き始めた。
あとは、二人でうまくやって、と、その背中が物語っている。
「…やっぱり、あいつがいいのか?」
感謝の気持ちを込めてケンタさんの背中を見送っていると、すかさず不機嫌な声が降ってくる。