幼馴染と甘い夏【短編 】
「あたし…。今日ずっと悩んでて…。」
「うん。俺も一日仕事が手に付かなかったよ…。
そうだ、愛理ちゃんにお礼言っとけよ?」
「まさか、何か言ったの!?」
「アリサに連絡つかなくて困ってた俺に、とりあえずペンションに帰ってることと、泣いてることだけ教えてくれたんだ。」
そっか。エリってば、やっぱり頼りになるな。
心の中で親友にお礼を言って、そのまま翔ちゃんの腕の中で目を閉じる。
潮の香りがする、生暖かい海風が頬にあたる。
風の音と、波の音。
時折通る、車の音にただ耳を澄ませて、じっと翔ちゃんのぬくもりを感じていた。