キミとボクの部屋。


「本当だよ」

俺は何も言えない。

「コウイチと付き合ってたから、

このクラブに出入りできたの」

アヤリは話し出した。

コウイチって確か、あの時・・・

アヤリに水ぶっかけた奴か。


「でももう別れちゃったから・・・

ここには本当はきちゃだめなの」

アヤリは静かに言った。

そして、椅子から立ち上がり、


「細川アヤリ、高校2年生。年は17。」

ビックリする俺に、またクスリと笑って

「あの時はありがとう。

もう、多分会えないと思うから、

最後にちゃんとお礼言っておく。」

そう言って俺に、笑顔を見せた。

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