キミとボクの部屋。
「ま、待って」
俺は入り口に向かおうとする
アヤリの手をつかんだ。
パッとアヤリが振り向いた。
「アドレス、」
「え?」
「アドレス、交換すれば、また会える」
やっぱり、アヤリには
普段言わないようなことを言ってしまう。
さっきの「サヨナラ」で俺とキミが
もう会わなくなるなんて・・・
考えたくなかったんだ。、
「ふっ」
またアヤリが笑った。
「コウちゃんって、面白いね。
あたしとまたあいたなんて変わってるよ」
「変わってない」
「ううん。変わってる。」
アヤリは年下なのに、俺をからかう。
「はい、」
アヤリは携帯を差し出した。
「へ?」
「アドレス、交換してもいいよ」
それが、キミとの始まりだった―・・・