キミとボクの部屋。


「ま、待って」

俺は入り口に向かおうとする

アヤリの手をつかんだ。

パッとアヤリが振り向いた。


「アドレス、」

「え?」

「アドレス、交換すれば、また会える」

やっぱり、アヤリには

普段言わないようなことを言ってしまう。

さっきの「サヨナラ」で俺とキミが

もう会わなくなるなんて・・・

考えたくなかったんだ。、


「ふっ」

またアヤリが笑った。

「コウちゃんって、面白いね。

あたしとまたあいたなんて変わってるよ」

「変わってない」

「ううん。変わってる。」

アヤリは年下なのに、俺をからかう。

「はい、」

アヤリは携帯を差し出した。

「へ?」

「アドレス、交換してもいいよ」


それが、キミとの始まりだった―・・・

< 13 / 34 >

この作品をシェア

pagetop