オトナの秘密基地
「何があるのですか?」


「俺の全財産だ。

これは絶対、和子と子ども達に遺そうと思っていた。

いいか、何があっても、和子自身が守れ。

特に叔父夫婦といとこには気をつける事」


全財産!?

どうしよう、そんな大事なモノを託されちゃっても、困るよ。

おじ夫婦といとこって?

あの防空壕で、一緒だった人達かな。

情報がまだ足りない。

でも、自然と聞き出すのには無理がある。


「そんな大事なものを私に託してもいいのですか?

叔父様達の方が、適切に管理してくださるのでは……」


「和子はどこまでお人よしなんだ、全く。

あれだけいじめられたのに、まだ信頼できるのか?」
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