オトナの秘密基地
私の差し出す重箱に、みんなが次々と手を伸ばした。
「お、こんなところで握り飯が食えるとは」
「美味い……」
「なんでこんなにいっぱい握り飯作ったんだい?」
叔母さんに尋ねられ、さも当然、というように答える。
「今日は盂蘭(うら)盆ですから。
旦那様と私の両親のお墓参りに行こうと思っていたんですよ。
なかなかお供え物も手に入らなくて、せめて白いご飯のおにぎりでも……と用意していたんです」
そう言うと、みんなあっさり納得していた。
「死んだ人間より、今はみんなで生きていく方が大切だ」
「そうそう、和子におにぎりを握らせたのはきっと兄さん達やご先祖様の思し召しだろうよ」
「お、こんなところで握り飯が食えるとは」
「美味い……」
「なんでこんなにいっぱい握り飯作ったんだい?」
叔母さんに尋ねられ、さも当然、というように答える。
「今日は盂蘭(うら)盆ですから。
旦那様と私の両親のお墓参りに行こうと思っていたんですよ。
なかなかお供え物も手に入らなくて、せめて白いご飯のおにぎりでも……と用意していたんです」
そう言うと、みんなあっさり納得していた。
「死んだ人間より、今はみんなで生きていく方が大切だ」
「そうそう、和子におにぎりを握らせたのはきっと兄さん達やご先祖様の思し召しだろうよ」