オトナの秘密基地
見た目は美しくないってこと、遠まわしに肯定されたような……。
私の微妙な気持ちを察したのか、慌てて中田さんが付け加えた。
「もちろん、和実は可愛いと思ってるから、自信持っていいよ」
「……本当に?」
「うん。疑う余地もない位、俺が本当にそう思ってるって事、これからすぐにわかるよ、きっと」
そう言って、中田さんはさりげなく私の家の前を通りすぎる。
「あの、ちょっと待ってください。家に寄りたいんですけど」
「家に寄る? 帰りたいじゃないんだ」
……あれ、私、もしかしたら自ら進んで大胆な行動を取ろうとしてる!?
「あ、いや、そういう訳じゃないんですっ! 私、明日は通常勤務だから……」
「俺も通常勤務。朝7時には和実の車が停めてある所まで送るよ。
そうすれば出勤までにちゃんと着替えもできる。何か問題でも?」
色々問題アリですってば。
だけど、その数々の問題のうち、何をどう言っていいのか混乱した私は、首を振って降参してしまった。