オトナの秘密基地
「「そんな!」」


私が言った言葉と、誰かの言葉が重なったような気がした。

もしかして?


「和子さん、ものっすごい心配してる。

彼女、何としてもこの中田家を遺したいらしいね。

今、和実ちゃんの声と見事にハモったよ。

和子さんと和実ちゃん、シンクロ率高いね」


マスターがまた、ニヤニヤしてる。


「それで、いきなりそっちに行っちゃうんですか?」


「いや、行く前に急いで調べて!

その時代の北海道の歴史。

特に空襲で危ない場所を。

それから、妊娠中の注意事項も!

悪いけど俺、ホントに時間がないし、博矢も早く何とかしないと……あれ、博矢?」


マスターと私の会話を見ていた中田さんの様子が、何かおかしい。
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