漆黒のタクティック 【1巻】
「うん。私ね、グラード・フォレン地方の隣の、バンフォース・イジン地方のランスロ・ヴォルテ魔術学校・通称ランヴォ。」
「違う地方から来たんだ……あ、ごめんね。なんか、やっぱり、悪かったよね。こんなこと聞いちゃって……」
「ううん。私は気にしてないよ。むしろ、不安だったんだ。私、ほかの学校から来た人間だし。皆からうらまれたり、にらまれたりするんじゃないかって」
「でも、僕の能力って?」
「ああ、それね。リュウは結構推理力が働くみたいでさ。意外なところ見てるんだよね」
「そうかもしれない」
「あ、認めちゃうんだ」
そのあと、リズと楽しい会話をしていた。
なんか、初めての学校生活。僕も不安だった。