シュガーレス


「送ー信っと!」


パタンと、俺の携帯を閉じてテーブルに置く。


「何?」


「いいから、いいからー♪」


‐‐‐ブーブーブー…



テーブルの上で携帯が震える。


それを見つけた美里がすかさず、再び携帯を開く。


「おい、勝手に…」


「大丈夫!結衣だから☆」


坂本?


「、ぷぷっ!
さっすが結衣〜♪」


1人で吹き出しながら、再び携帯をいじる。


どうやら、俺の携帯で坂本とメールしているようだ。


何回かやり取りした様子の後、美里が携帯を返してきた。


「結衣も来るって〜♪」


「あ、そう。」


「今日はケンカしないでよね?」


「別に、ケンカなんてしてねーだろが!」


「えー?してるじゃん!」


「してねー!」



‐‐‐‐

この時はまだ知らなかった。


この時のメールが、これから起こる色んな事のきっかけになるなんて。



知らなかったんだ。






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