プレシャス
どうしたんだろ
急に
さっきまで普通だったのに
「頼子?」
「…あたし、ああいうのホント嫌い」
珍しく嫌な態度の頼子に視線を合わせたその先に。
「きゃははは…やだぁもう」
「いや、マジですごいんだって」
キャッキャと騒ぐ女のコと一緒に楽しげに笑う
…修が見えた。
…何日ぶりだろう
ちゃんと修の姿を見たのは。
いつも
たまに来る言葉少ないメールと二、三分程度の短い電話でしか
最近は接することさえなかった修。
その修が
今は目の前で他の女のコと楽しそうに笑っていた。
「ねぇ、今度あそこ行こうよ」
「まぁ、そのうちな?今はそれどころじゃね~し」
「よっく言うわよ。昨日だって課題するって言いながら遊びにきたくせに」
「おっ前が来いって言ったんだろうが」
「だって、来たいって顔に書いてあるんだもん」
あたしがここにいるのに気が付いてないのか
遠くにいても聞こえてくる、そんな楽しげな二人のやり取り。
「…志穂がいるのになんなの?あれ」
「頼子…」
いつもの笑顔が怖い顔に変わるくらい怒ってる頼子の横で
あたしはなぜか
ただ冷静にそんな修を眺めていた