プレシャス
明るく広い店内には会社帰りのサラリーマンやOLの姿がチラホラ。
有線から流れてるヒット曲に耳を傾けながら、一人一人が自分の時間を過ごしてる
そんなふうに見えた。
壁越しのカウンター席に腰を掛けて
無意識のうちに溢れるのはやっぱり大きなため息。
お昼にみた
修とあの女のコの姿が、ずっと頭にちらついたまま離れなかった。
…やだな
気にしたくないのに
気にしたって
嫌な気分…変わらないのに…。
さっきまで
まだ平気だったのに一人になったら悶々と思い出しちゃうあたし。
やっぱり…
頼子のとこ行けば良かったかな…
でもなぁ…
頭の中はずっと堂々巡り。
テーブルに突っ伏して結局最後に出てくるのは
やっぱり
「はぁ……」
…なんで…
なんで下手くそなんだろ…あたしって…
「…やっぱり向いてないから…かなぁ」
つまづいてばかりの気持ちに自己嫌悪
そんな時だった。