君がいたから。




10歳の私には罪が大きすぎた。
その後は、警察に電話し全てを話した。

私は6年間少年院に入ることになった。
その後、母と妹は病院に行き少しの間
安静にしてるようにと言われたらしい。

私はその間誰もいない何もない
少年院で6年間過ごした。


少年院に入って5年が過ぎようとしていた。
いつもの様にボーッと過ごしていたある日。
「面会だ、」と言われ外に出て
面会室の中へと通された。

透明の壁越しにどこを見る事もなく
下を向いている一人の少女が座っていた。

顔を見なくてもすぐに分かった。


「千佳...、お久しぶりだね。どうしたの。」


と比較的に明るい声で喋りかけた。

千佳と向かい合わせになる様に椅子に座ろうと思った時、




「...、ママが死んだ。」





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