愛のカタチ。
お母さんが?
私を?
………"売った"?
『それを僕が買った。今日から君は僕のペット。名前は…そうだな、摩結羽、マユウにしよう。』
「え、あたしにはちゃんと名前が…!」
『黙れ。』
さっきまで少し低かった声が更に低くなり
空気が凍りついた気がした。
「っ……」
『お前は主である僕に口答えをするのか?買われた家畜の分際で、生意気なことを言うな…!』
彼は私に近づいて来る、
逃げようにも身体中痛んで動けない
彼は私の前に立ち、私の首を軽く掴む
「ひぃ…ッ」
『僕の名前は流雨。特別に呼び捨てで呼ばせてあげる。……でもね、
一つだけ忠告。
……僕から逃げようとしたら…』
『容赦なく、コロスからね。』
低く、それでいて何故か甘い彼…流雨の声が
部屋に静かに響く…
私はただ怖くて…頷くことしか出来なかった。
流雨はニヤリと微笑み、
私に背を向け去って行った………