一緒に、歩こう







「矢野」




担任に背中を向けていた隼人は、

少し驚いた顔をして振り向く。

小さくもう来たのかよ、なんて

呟いていた。





「何だよ」




「何やってんの、喧嘩なんて」




「るせぇな、ほっとけ」




溜息をついて、少しの沈黙。

そして。





「警察の人に女性を守って騒動を起こした、って聞いたんだけど」




ごくり、と唾を飲む。

あたしは手に汗をかいていた。





「何で朝比奈先生と一緒にいるの?朝比奈先生、何で?」




隼人を、あたしに。

担任は容赦ない目で見つめてくる。






「あ、えと…」




思い切り動揺してる時。




「たまたまだって」




隼人が言葉を挟んでくれた。



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