[【殺人ゲーム】クリック!]
『大きな大きな洋館で、悪夢のような惨劇が一夜にして起こった訳です。』
「ご両親は亡くなったの…?」
『…ええ。しかし、雨希のつけた傷は致命傷では無かった。』
「なら、どうして…」
『私が、彼らの担当医でした。』
「え…?」
『私が、彼女の願いを聞いて殺害した…それだけです。』
白衣のポケットに両手を突っ込み、下を向いた。
「それだけです…って!あなた、自分のしたことが分かってるの!?願いを聞いた…って、本当にあの子が喜ぶと思うの…?」
白衣の襟元を荒々しく掴む亜季に、瑛貴は静かに口を開いた。
『…綺麗事言わないでください。
あのまま奴らを生かしておけば、雨希が苦しみから逃れることは出来なかった。』
「でもっ…」
『貴女も人を殺しているのでしょう?誰かの大切な人を、貴女は奪っているのですよ。それを棚に上げるおつもりですか。』
ビッ、緩んだ亜季の手から襟元を奪い、崩れた形を整えた。
『人間、綺麗なままでは生きては行けないのですよ。…失礼。』
そう言って、瑛貴は去っていった。