雨のち曇り



みんなは幸樹の外見ばかり見て、中身を見てない。



実は優しくてやんちゃで甘えん坊。


そんな所を知っているのは私だけという優越感と、みんなも知って仲良くなってほしいという願望が入り交じって複雑な気持ち。



「愛ー川原行こ!」



「うん」



付き合って初めての放課後デート。



でもそれができるのは、テスト期間のときだけ。



私はバスケ部で幸樹はサッカー部。


部活の予定は全く合わず、一緒に帰るのも難しい。


だからテスト期間であろうと、有効に使わなきゃ!



「川原行こ!」



そういう幸樹は何か女なれしてるようにも見えた。


私たちは他愛もない話をしながら川原に向かった。


川原につくと階段のところに座って話した。



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