まだ好きです(完)
誰もいない放課後、二人だけの教室


一つの机に2つ椅子を向かい合わせに置いて座っていた。


外では、部活の「ガンバー」という声や吹奏楽部の合奏の音が響いていた。


雛はまつげが長く、髪の毛が少し茶色でセミロングだった。


「雛は部活行かなくていいのか?」

俺はサッカー部と陸上部、どっちを本部にするかまだ決めていなかったので、

この頃は帰宅部だった。


「私、今日テニス部休みっぽいから、」


ちらちらと目が合うと、二人とも、目をそらして、少し頬を赤くする。



そして、心臓の音が漏れてないか確認する。



クラスのスローガンがもう決まっているのに、二人は席を立たなかった。



廊下を歩く人の目も気にせず、思いっきり笑った。



俺にとって、幸せな時間だった。



こうして少しずつ、雛に惹かれていった
< 94 / 202 >

この作品をシェア

pagetop