狼先輩。


――ガラッ!!



突然、大きな音が響いて、それと同時に倉庫内に光が差し込んだ。



「すみまっ……!!」



倉庫内に入ってきた人は、私達を見て目を見開いている。


「し、失礼しましたっ!」


「ち、ちょっと待って!」


「い、いやっ!邪魔でしたよねっ!すみませんでしたっ!」


「だから、待って!!」



私達を助けに(?)来た人は、顔を真っ赤にして外に出ていこうとする。


確かに、この状況は勘違いされてもおかしくないけど……。



って!先輩っ!


「離してくださいっ!」


いつまで抱きしめてるつもりなんですかっ!


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