シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】


涼介は真剣な瞳で、あたしをまっすぐに見つめる。



「それでお前が幸せなら、佐藤といればいい。

そうじゃないなら、もう俺だって、遠慮しない」


「…………」


「残酷だよな、ひなた。

俺の告白聞いといて、目の前で佐藤に行っちゃうんだから」


「だって……」


「俺があれから何も言わなかったから?

せめて舞台終わるまでは、そっちに集中してもらおうと思ってたんだよ。

ひなたはそうやって、事態が動くのを待ってるだけで、

自分で何もしようとしないじゃないか。

だから佐藤とも中途半端な、変な関係でいるんだろ?」



……図星だった。


図星すぎて、何も言えない。


あたしは、忙しいことを言い訳にして。


ちぃの病気のことを言い訳にして。


何もしようとしなかった。


涼介の気持ちも、踏みにじってきたんだ。









< 179 / 245 >

この作品をシェア

pagetop