シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
「内緒だけど、ちぃって子役やってたんだって。
それでテレビで見たことがあるのかな」
「子役?」
「佐藤千影って、本名でやってたみたいだけど……」
「ふうん……」
涼介は、腕を組んで考えこむ。
「それって、何年前?」
「10年くらい。
しかもちょっと出て、すぐやめちゃったとか」
「んー……その頃は俺も戦隊モノに夢中だったもんなー。
覚えてねーや」
頼りにならないなぁ。
でも、戦隊モノを見て、必殺技のマネをする涼介の姿がすんなり想像できてしまい、少し胸が温まる。
そんなあたしに、涼介は難しい顔で言った。
「でも……芸能界にいたってことは、お前のお母さんとどこかで知り合ってても、おかしくないよな」
「あ……」
そういえば、そうだ。
ママは一発飛ばした演歌歌手のドラマが終わってからも、2時間サスペンスドラマなんかに、たまに呼ばれていた。