シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
自分でも、笑う頬に力が入ってないのがわかる。
こんなんじゃ、また心配されちゃう。
あたしはリュックを取るふりをして、顔を背けた。
「悪いけど、送ってくれるかなぁ。
こんな可愛い子が一人で歩くの、物騒だからー」
それを背負いながら、冗談を飛ばす。
すると、背後から涼介の腕が伸びて、
あたしを、拘束した。
カレーを食べる前に着替えた、半袖Tシャツからのぞく腕の筋肉。
それは、ちぃの腕の筋肉より、いくらか、厚かった。
「無理すんなって」
「…………」
「大丈夫だから。な?」
よし、と言って涼介はあっさりあたしから離れていった。
「ナツコー!
ひなた帰るから、車出してー!」
部屋から顔を出しそう叫ぶと、こちらを振り向いてにっこりと笑った。
その顔は、ほんのり赤かったような気がした。