シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】


翌日。


あたしは教室に行く前に、職員室へ寄った。


昨日、呼び出されたからだ。


教師はあたしの姿を見つけると、無言でうなずいた。



「おはようございます」


「ああ、おはよう……」



相手は、練習中の厳しい顔とは違い、何か煮え切らないような顔をしている。


いつもの先生の方がいいなあ。


呼び出されたのはあたしの方なので、大人しく教師の言葉を待つ。



「その……な。

キャストを……変わってほしいんだ」



ぼつりと落とされた言葉の意味。


それは、宙に浮いて……


しばらく、意味がわからなかった。



「変わって……?」


「ああ。クリスティーヌと、カルロッタを交代してもらおうと思って……」


「え……っ!?」


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