シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】


「あいつ、どうしたんだ!?」



涼介がこちらへ駆け寄る。


誰かがケータイで病院へ連絡しているのが見えた。



「わかん、ない……なんで……」



ついさっきまで、すごく元気そうだったのに。


夏の暑いはずの空気が、一瞬にして冷えていく。



思わず一歩あとずさった時、頭上で奇妙な音がした。



ぎし。



何かが軋むような音。


オーディションの日、幕が落ちてきた瞬間のような……




「!!

みんな、逃げて……っ!!」



何かが、落ちてくるかもしれない。


何故かはわからないけどそう感じて、思わず叫んだ。


頭上には背景幕や照明がぶら下がっているのだ。


直撃すれば、重傷になりかねない。


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