鯖を読んでる転校生=社長!?
申し訳なさで涙さえ滲み出てくる。

弱いなあたし。

泣くなあたし。

「どうした!?どっか痛いか?」

急に泣くあたしに案の定心配する光河。

あたしは慌てて首を振る。

「だぃ・・じょう・・ぶ」

「しんどいよな」

光河はここ3日間ろくに睡眠もとらず、ずっとあたしの看病をしてくれている。

光河こそ限界近いはずなのに・・・。

お医者さんも緊急事態のために今はこの家の空き部屋に待機する形。

「ごめんなさぃ」

3日間あたしは謝るばかり。

その度に光河は優しく大丈夫と言ってくれる。

その優しさにまた胸が苦しくなる。

診察を終えるとお医者さんは出ていき、光河はあたしの冷えピタを取替えて汗を拭いてくれる。

ゴホッゴホッゴホッ

咳が出る度に背中をさすってくれた。


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