夢花火




中から出てきた紙を見てみる。


「えっと…」


色あせていて、よく見えない。


「読めないな…」


男も苦戦しているようだった。

でも、この手紙は凄く大切な物のように感じた。


「何年前の手紙なんだろうな」


ふと、男が呟く。


「分かんない…」


男は、微笑んだ。


「俺ら、やっぱりいつか会った事あるよな」


「そうかもしれない」


私も、男を見て微笑む。




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