星空の下、頬を伝う涙
「大丈夫だから♪」

「あー…んっとね。…夏海が恋しないのは、今も龍也のこと引きずってるからかなぁって…」


なんだ、そーゆーことか。
私のこと心配してくれてるんだよね。


「ないない!もう忘れかけてるし、今年は良い恋するんだから♪」

できるだけ元気いっぱいにそう言った。

「そ、そーだよね!!!龍也なんて忘れちゃえ!…夏海のこと、あんなに傷つけたんだから……」


「結子…うん!忘れるし♪」

私は笑顔で結子に向かってピースした。


少ししてから、うつむきだした結子は、足下にある砂利を蹴りながらゆっくり喋り出した。

「夏海?あのね、聞いてほしいの」

「うん」

「龍也、今は彼女いないんだって。でも、相変わらずいろんな女子に手出してる」

「…うん」

「同中の子にも連絡し出したりしてるんだって。」

「そっか。…懲りてないね」

龍也との辛くて、たまに幸せだったあの頃の思い出が一瞬頭に浮かんだ。
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