君にすべてを捧げよう
結婚します、と二人でオーナーに報告すれば、彼は腰を抜かさんばかりに驚いた。
あたしに彼氏ができたことは薄々察していたらしいのだが(馬渡くんが情報を流していたらしい)、それが智だなんて、思ってもみなかったのだそうだ。
「まさかめぐるちゃんが王子を射止めるとは……。ねえ、どうやって落としたの?」
「落としたのは、俺からですよー。そりゃもう、頑張りました」
「嘘! 逆でしょ?」
「ちょっと待ってください! どうして嘘なんですか!?」
「いやだって鏑木くんだよ? Le Grand Blueの絶対的王子だよ?」
「わかってますけど! でも」
「口説いたの、俺なんですよー」
「いや、嘘だと言ってよ。信じられないよ……」
失礼にも程がある。
あたしが智を押し倒したとでも言った方が信じそうなんですけど。
「でも、そうか……。めぐるちゃんを連れて行きたい、のか」
呆然としていたオーナーだったが、急にしんみりと呟いた。
「はい。開店準備から、サポートしてもらいたいと思ってます。
店に御迷惑になることは重々承知しています。お許し願えませんか」
「わがままを言って、申し訳ありません」
智と二人で、深々と頭を下げた。
迷惑になることは分かってる。
もしダメだと言われたら、あたしは引き継ぎの人が入ってくるまではここで働き続けるということで、智と話を決めていた。
5年もお世話になり、一人前に育ててくれたのはこのLe Grand Blue。
その店に迷惑をかけることだけは、しちゃいけない。
あたしに彼氏ができたことは薄々察していたらしいのだが(馬渡くんが情報を流していたらしい)、それが智だなんて、思ってもみなかったのだそうだ。
「まさかめぐるちゃんが王子を射止めるとは……。ねえ、どうやって落としたの?」
「落としたのは、俺からですよー。そりゃもう、頑張りました」
「嘘! 逆でしょ?」
「ちょっと待ってください! どうして嘘なんですか!?」
「いやだって鏑木くんだよ? Le Grand Blueの絶対的王子だよ?」
「わかってますけど! でも」
「口説いたの、俺なんですよー」
「いや、嘘だと言ってよ。信じられないよ……」
失礼にも程がある。
あたしが智を押し倒したとでも言った方が信じそうなんですけど。
「でも、そうか……。めぐるちゃんを連れて行きたい、のか」
呆然としていたオーナーだったが、急にしんみりと呟いた。
「はい。開店準備から、サポートしてもらいたいと思ってます。
店に御迷惑になることは重々承知しています。お許し願えませんか」
「わがままを言って、申し訳ありません」
智と二人で、深々と頭を下げた。
迷惑になることは分かってる。
もしダメだと言われたら、あたしは引き継ぎの人が入ってくるまではここで働き続けるということで、智と話を決めていた。
5年もお世話になり、一人前に育ててくれたのはこのLe Grand Blue。
その店に迷惑をかけることだけは、しちゃいけない。