星の輝く夜空の下で
夏芽は考え事しながら帰ってた
もちろんお題は、なぜあの幽霊を拒絶したのか
夏芽は考えれば考えるほど謝ろうと思っていた
昨日と同じ帰り道
いた
あの幽霊が
「あ、昨日の!!」
気づいて話しかけたのは幽霊の方だった
「昨日のことなんだけど…」
幽霊が話す前に夏芽は言葉が出てしまった
「ごめん!!」
「へ」
「蹴飛ばしたりして拒絶してごめん!!よくわかんないけどイライラしてたみたいだからつい…」
幽霊は沈黙が数秒続いたあと笑った
「ごめん笑って。俺、怒ってないよ。大丈夫」
「何がおかしいんだよ」
「あ、いや、昨日の感じだとクールなのかなって思ったら素直に謝るもんだから…ギャップ?」
「ギャップ?」
「うん。可愛いなって思っちゃった」
「ふざけんな」
夏芽は怒ってスタスタ歩いてしまった
「あー!!ごめんごめん!!」
「二度とあたしの前に現れるな」
殺気を帯びた夏芽に幽霊は驚いた
「お、お前幽霊より怖いぞ…」
「怖くて結構です」
「ごめん。俺、お前に聞きたいことがあるんだよ。それだけ聞いて」
夏芽は昨日悪いことしたしと思って聞いてあげることにした
「何」
「実は…俺、記憶が無いんだ」
「え」
この一言で夏芽はたくさんの記憶が甦った