禍津姫戦記
 激しく心をゆさぶる歌をつくることは、神を舞いで楽しませることと同じぐらい、大事であり、すぐれた歌のよみ手は尊敬を集めもした。

(わたしもいつかきっと、歌がおのずとあふれ出てくるような相手に巡り会うのだと思っていた。きっとそれは……心浮き立つような……)

 一瞬、ハバキの顔が浮かんだが、姫夜は気を取り直し、おのれに課している占をするために、心をしずめた。
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