禍津姫戦記
「どうだ。美しいだろう」
「まことに……」
羽根一本そこねぬように生け捕るのには、さぞや苦労したことだろう。見せ物にしてしまうには、あまりにも凛とした美しさだった。姫夜がすすみでて思わず手を差し出すと、山鳥はおびえたようすもなく澄んだ眼で、姫夜をみつめかえした。
ふいに――まわりのざわめきが、水の中に沈んだように姫夜のまわりから遠のいた。
「まことに……」
羽根一本そこねぬように生け捕るのには、さぞや苦労したことだろう。見せ物にしてしまうには、あまりにも凛とした美しさだった。姫夜がすすみでて思わず手を差し出すと、山鳥はおびえたようすもなく澄んだ眼で、姫夜をみつめかえした。
ふいに――まわりのざわめきが、水の中に沈んだように姫夜のまわりから遠のいた。