禍津姫戦記
「駆けるぞ」

 ハバキがぴしりと鞭をあてると、馬は勢いよく走り出した。

「――まかせてよかったのか」

 姫夜は向かい風に負けぬように声をはりあげてたずねた。

「ああ! あんなことは那智とクラトは、親父の代からやっている。俺がいなくても大丈夫だ。もっともすべて手放して任せられるのも、今のところあの二人ぐらいだがな」
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