ソラナミダ
まだ、視界は白く煙草の煙が蔓延した…ぼやけた世界の中で。
まさに夢のような…愛の言葉を残し、
彼は……
私の前から姿を消した。
『俺ほど、わこを愛せる男はいないと思ってる』
そんな、縋るようでいて真っすぐに自分を求める博信に…
返す言葉がなかった。
それほどの愛情を、全く同じ言葉で返すことができるのか…?
「…………。」
ブ…ブーブー…
三度携帯のバイブ音が鳴って、
私はようやくそこで我に返る。
「今…、それどころじゃないって。」
思考の邪魔だ、と、ポケットからそれを取り出したところで……
私は、携帯画面から目が離せなくなる。
ギョッとしたのが…本音。
このタイミングで、この人からの電話だなんて……
焦らずにはいられない。
「晴海くん……。」