〔完〕 うち、なでしこになるんだから
 そんな中、珠理と剛溜、源希と唯で二対二をしてた時。

 剛溜が源希と唯をドリブルであっさりと抜かし、ゴールした。

 珠理には一回もパスしてない。

 剛溜以外の三人は唖然としてた。口をぽかんと開けて。

 口を開けてる間、源希は剛溜に対していろんな思いが積もる。

 剛溜はいつもサッカーの天才と言われている。

 源希や珠理より先に高学年のチームに入った。

 それに、剛溜の父親はそこまで厳しくない。
 対して、自分の父親は厳しい。


「ふざけんじゃねーよ!」

 源希の怒りに珠理、唯、剛溜はびっくりする。

 初めて聞く声だ。

 源希はずかずか歩く。
 目的は、剛溜。

 珠理と唯は源希の行動を見るしかできない。

 源希が怒った顔。非常に恐ろしい。

 恐ろしくて、怯えるしかない。

 珠理と唯の顔を無視しているのか、気付いてないのか分からないが、源希は歩く速度を上げる。



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