〔完〕 うち、なでしこになるんだから
 そして、あの日を境に、源希は不良への道を歩み始めた。
 源希は今や不良と化した。

 そんな状況でもサッカーはちゃんと続けているらしいが、真面目にやっているかどうかは分からない。
 練習をさぼってばかりで、試合だけは出てるとか、そんな感じかもしれない。

 そんな源希と剛溜が一対一したら・・・

 あの時を考えると、大事な時期に怪我したくない。

 それはまずいまずい。

 しかし、断ったら、どうなってしまうのか。

 殴り合いの喧嘩になって、剛溜がいや、自分も怪我するかもしれない。
 それに、そうなったら姉弟に勝ち目はない。


「どうした、二人とも。」

 二人とも怯える。

 どうしたっと言われても、どうすればいいの?っと聞きたい。

 どっちにすれば、いいのだろう。

 早く決めなきゃ!!

 お互いに目を合わせる。

 何かいい考えないって。

 同時に無いよと答える。

 また、同時に呆れ返る。




 

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