〔完〕 うち、なでしこになるんだから
 ピッ、ピッ~♪

「集合。」

 時計は午後五時を指している。
 あっ、もう練習が始まる時間だ。

 すみれは慌ててボールを拾い、他の三人や、チームメートは全力で走って監督のもとへ。集合がかかった時に、全力で走って監督のもとへ走らないと怒られる。

『お願いします。』

「では、練習を始めてください。」

『はい、ありがとうございました。』

 監督以外は、コートの中央にあるセンターサークルに集まる。

「いくぞ~!」

 チームキャプテンの三矢絆(ミツヤキズナ)の掛け声。

『は~い。』

「城崎~ドルフィ~ン、今日も~。」

『頑張るぞ~、おー。』

 こうして、チーム練習が始まった。


「ランニング。」
『はーい。』

 絆、副キャプテンの仲間希望(ナカマノゾミ)を先頭に二列になって走る。

 このランニングは、ただ普通に走ればいいっと言う問題ではない。
 周りのペースに合わせること。状況を見ること。
 この練習一つでも、サッカーに影響する。サッカーに限らず、他のスポーツだって。

 



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