Wild Rock


「ベルゼビュート。あら? 四天王がお揃いとは、あたしも偉くなったものね?」

 クスクスとかわいらしい笑みを浮かべると、バカバカしいといわんばかりに出てきたのはバール。

「身のほどをわきまえろメイデン。そこはルーシュ様が座るべき場所。お前のような処刑人形風情が座るべきところではない」

 眉間にシワを寄せながら、その太く低い声で言うと、その後ろからピンク色の髪の青年がやってきた。

「い~じゃんバールのおっさん。ンな堅いこと言わねぇでさぁ? どーせルーシュ様も、あのオルレアンの聖女とイイコトしてんだから、結構裏切り者ってカンジじゃね?」

「そんなことありませんわ! ルーシュ様はあの女に騙されているのです!」

 その青年の発言を曲げるように出てきたのは、あのルーシュの腹心の部下であるパイモン。

 青年は肩をすくめながらパイモンを見下し、腰を曲げながらパイモンの顎に手を当てた。

「ベリアルが処刑されたことでお前が四天王に入ったのは別にかまわねぇが、生意気言うなよ。オジョ~チャン?」

 
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