Wild Rock
剣で空を斬るように振ると、聖水混じりの金の丸い光りの刃が悪魔達を切り刻む。
辺りは悪魔の死したる後に残す灰と、巻き込まれた少女達の血とともに混じり合う。
そんな中だというのに、アタシは笑っていた。
憎い敵を殺せる快感、奇怪な断末魔が奏でるコーラス。
悲鳴は時に甘い蜜となっていた。
自分がどうなっても構わない。
ただここにいるモノタチを楽にしてやるといった感情だけが支配していた。
狂ったように惨殺したあとに残ったのは、山のように積み上げられた屍と灰。
そしてまだ玉座に余裕しゃくしゃくと座っている、サタナキアのみとなった。
アタシの手や身体には、返り血で赤く染められてている。
「すばらしいではないか? よもやただの人間風情が、これほどの屍の道を築くとは。ホホホッ、褒めてやろう」
そんな褒め言葉なんかいらない。
荒んだ瞳でサタナキアを睨みつけた。
「お前が、お前が姉さんを殺した! 僕は、復讐するために来たんだ! 闇へと還してやる!」